[SEVN] 圧倒的じゃないか、そのシェア

銘柄調査

フィリピンでセブンイレブンを運営するSEVNについて調べてみました。

ポイント

  • フィリピンのコンビニで圧倒的シェア
  • 出店余地は大きい

業種

Philippine Seven Corporation (ティッカー SEVN)はフィリピンでセブンイレブンを運営している会社です。フィリピンのコンビニ業界で圧倒的なシェア1位で店舗数も拡大中です。なお日本のセブンイレブンとは資本関係はなく、台湾系のプレジデント・チェーン・ストアが過半数の株券を保有する大株主になっています。

SEVN Investor Relations

業績推移

売上は右肩上がりですが、2020年はコロナの影響で減益となりました。

利益も長期的に右肩上がりですが、2019年に減益、2020年は赤字転落しています。(TODO 2019年減益理由)

配当、バリュエーション

以下は一株当たりのESP、BPS、配当の推移です。配当は長期的にはコツコツ増配基調ですが、2018年、2020年は減配になっています。

SEVNはキャッシュ以外に現物株での配当というのをちょくちょくやっています。2017年は65%現物配当というのをやっていて、何だかもうややこしいです。

プレゼン資料2020/4Qより

今の株価91ペソを元に計算すると、

PERは赤字なので計算不能(2019年の数字を使うと47倍)、PBRは303倍、配当利回りは0.33%となります。バリュエーション的には割高だと思います。

企業規模と株主構成

時価総額は約710億ペソ(1560億円)で、中型株です。この規模だとPSEiやMSCIに組み込まれている銘柄もあります(例えばRRHIは時価総額800億ペソ)。(TODO SEVNはなぜ入らないのだろうか?外資だからみたいな基準でもあるのだろうか?)

PSE EDGEより

浮動株比率は31.46%です。

以下は大株主リストです。トップは53%を保有するPRESIDENT CHAIN STORE(プレジデント・チェーン・ストア=統一超商)です。統一超商は台湾でセブンイレブンを展開しており、台湾でもセブンイレブンがコンビニトップです。

コンビニ業界マップ(2018)より

店舗数は増加

店舗数は年々増えています。2021年はコロナの影響で出店は停滞しており、7月にようやく3000店舗達成しました。

プレゼン資料2020/4Qより

マニラ首都圏や近郊はそれなりにコンビニがありますが、田舎の方やセブ、ミンダナオではまだまだ出店余地はかなりあります。

またコンビニのシェアではセブンイレブンが他社を抑えて圧倒的です。なお、ミニストップはJGサミットグループでRRHI(ロビンソンリテール)が運営です。AllfamartはインドネシアのコンビニチェーンでSM(SMインベストメント)の子会社のSMリテールが運営しています。

以下は人口1万人あたりのコンビニ数です。これを見てもフィリピンでのコンビニ出店余地はまだまだ大きいです。

Wikipedia 統一超商より

株価推移

以下株価チャートです。2020年のコロナ前に160ペソ近くまで上げてますが、その後じわじわ下げて現在90ペソ台です。

Investagramsより

まとめ

以上、SEVNについてまとめてみました。フィリピンでコンビニシェア圧倒的No.1、店舗数は着実に増加、今後も相当伸びる余地があります。コロナや天変地異(火山、台風etc)などで停滞する場面はあるかもしれませんが、売上高が大きく伸びることは見えていると思います。

株価は直近下げてはいますが、バリュエーション的にはPER50倍、PBR300倍と依然相当割高です。店舗数が3倍、売り上げが3倍になっても、コンビニという業態で5%程度の利益率が無茶改善するとも思えません。もしかしたら、今後ATM、送金、宅配などのサービスを提供する生活ハブみたいな場所にでもなるのを期待された株価になっているのかもしれません(ほんま知らんけど)。

フィリピンのコンビニ株では、ミニストップのRRHIや Allfamart のSMなどがありますが、コンビニ事業は事業のほんの一部に過ぎないので、フィリピンでコンビニ株に投資したい!となるとSEVN一択になると思います。

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