コンスンヒグループについてまとめてみました。
コンスンヒグループとは
コンスンヒグループはデビッド・コンスンヒ(David Consunji, 1921-2017)氏が創業した企業グループです。デビッド・コンスンヒ氏は、フィリピンの東大UP卒業後、教師を経て、建設会社を起業しました。マルコス政権下で運輸大臣も務め(1970-1975)、2017年のフォーブス長者番付ではフィリピンで6番目の資産家になっています。現在は息子のイシドロ氏がコンスンヒグループのトップです。なお、Consunjiはコンスンジではなくコンスンヒと発音するのが一般的なようです(フィリピンのスペイン語由来の地名、人名は発音もスペイン読みでJはジャ行でなくてハ行の発音)。以下の動画でもコンスンヒと言ってます。
コンスンヒグループの持ち株会社がDMCI Holdings, Inc.(ティッカー DMC)で、社名は創業者のDavid Mendoza Consunjiから来ています(たぶん)。主な事業ポートフォリオは、石炭、不動産、インフラなどです。
子会社に石炭採掘のSemirara Mining and Power Corporation(SMPC、ティッカーはSCC)(56%保有)、不動産のDMCI Homes、地下資源採掘のDMCI Mining、マニラ西側の上下水道運営のManyilad(25%保有)、建設会社のD.M.Consunji, Inc、発電のDMCI Powerなどがあります。
現在、グループの利益の7割をSMPCとDMCI Homesが稼いでいます。参考↓
主要事業は電力事業、建設、不動産開発になります。「SEMIRARA mining and power corporation」はメトロマニラの南バタンガスに1200メガワットの石炭火力発電所を保有・運営し、自社で採掘した石炭を自社の発電所に供給するというビジネスモデルを確率しています。また、建設・不動産業は、中低所得者向けの住宅や、小規模なタウンシップの開発を行っています。また、マニラ首都圏西地区では、コンセッションにより水道事業を行う「MAYNILAD」にも出資しています。東地区は「アヤラ」の「マニラウォーター」で、西地区は「DMC」と「METRO PACIFIC」のパートナーシップ「MAYNILAD」が水道事業を行っています。
事業構成としては、「SEMIRARA mining and power corporation」が約40~50%、建設・不動産が約25~30%。「MAYNILAD」は5~10%です。
財閥銘柄に注目!「フィリピン株式」コロナ禍で狙うべきは? より
PSE上場会社
コンスンヒグループでPSEに上場しているのは持ち株会社の DMCI Holdings, Inc.(DMC) と石炭採掘のSemirara Mining and Power Corporation(SCC)です。
以前は両社ともPSEi採用銘柄でしたが、株価低迷で、現在は両社ともPSEiからははずれてしまいました。業績はコロナの影響で2020年は利益半減でしたが、2021年は四半期レポートによるとコロナ前水準まで急回復してるようです。
- 持ち株会社
- 時価総額 800憶ペソ
- 売上 670臆ペソ
- 利益 74臆ペソ
- EPS 0.44ペソ
- 配当 0.48ペソ
- 石炭採掘(フィリピン最大)、火力発電
- 時価総額 740憶ペソ
- 売上 280臆ペソ
- 利益 32臆ペソ
- EPS 0.77ペソ
- 配当 1.25ペソ
その他参考
以上、コンスンヒグループについて簡単にまとめてみました。
参考
- 1日5分、10万円から始めるフィリピン株式投資 (書籍)
- Forbes – Devid Consunji
- NNA Asia – 財閥DMCIの創業者、95歳で死去
- Manyiladはマニラ西側の上下水道運営会社(東側はアヤラ→ラゾングループ)、持ち分Metro Pacific52%、DMCI25.3%、丸紅20%
コメント