ポイント
- ストップ高は前日比+50%、ストップ安は-30% (固定値幅制限 static threshold)
- 他に更新値幅の制限のルールもあり(動的値幅制限 dynamic threshold)
値幅制限は上に+50%、下に-30%
フィリピン株の値幅制限は前日終値から上に+50%、下に-30%です。
例えば前日終値が1.0ペソの株の場合、1.5ペソがストップ高、0.7ペソがストップ安の値段となります。IPOの場合は前日終値の代わりに公開価格が基準値段となります。
ちょうど最近のIPOでALLDYが上場初日0.6ペソに対して0.9ペソ(+50%)のストップ高、MEDICが2.3ペソに対して1.61ペソ(-30%)のストップ安 になり、値幅制限の実例として記憶に残りました。
なお、もともとは上下とも50%だったのですが、2020年3月にこの値幅制限のルール(下だけ30%)が適用になっています。
参考
- Price Floor and Price Ceiling of PSE Stocks
- AMENDMENT OF RULE ON STATIC THRESHOLD (2020/3/21) ←PSEのルール変更のお知らせ
- PSE trading threshold adjusted to curb volatility (2020/3/23)
↓もともとのルール。static threshold(固定の閾値)で、前日比50%が値幅(trading band)と書いています。
D/CEILING、D/FLOORは動的値幅制限
なおこのstatic threshold(固定の値幅制限)の他にdynamic thresholdというものがあり、これは誤発注や場中の超急激な値動きを抑えるための仕組みです(たぶん。東証で言うところの更新値幅の制限的なもの)
銘柄ごとに10%、15%、20%が設定され四半期ごとにPSEのお知らせページで発表されます(流動性のあるよく売買される銘柄ほどいきなりそんなに動くわけないやんってことでか低い値。IPO直後の銘柄は20%、たぶん)。
以下はツールでMEDICを表示したとこですが、現在の値段(最後に取引された値段)に対して、D/CEILING、D/FLOORという値がピコピコ変動しています。(DはDynamicの略ぽい)。1.35ペソに対して+20%が1.62ペソ、-20%が1.08ペソになります。
場中にD/CEILINGの値段より高い値段の買い注文、D/FLOORより低い値段の売り注文は出すことができません(TODO 後日実際にやってみる)。
なお、今回値幅制限のお知らせを探すのにPSEのお知らせアーカイブのページ↓を改めて探ってみたのですが、文字や日付で検索できて便利ですね。以下はdynamic thresholdで検索したところ
以上、普段あまり意識することのなかった値幅制限ですが、ALLDYやMEDICで、あれ?上は50%で下は30%なんで?と思って調べてみました。あとツールに表示されてるD/CEILING、D/FLOORって何やねん?と思って調べてみました。
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