[CEB] セブ・エアー

銘柄調査

セブ・エアー(Cebu Air, Inc. / 証券シンボルCEB) について調べてみました。

ポイント

  • セブパシフィックを運行してる航空会社。JGサミットグループ
  • コロナで2020年以降赤字転落、債務超過。2023年に黒字転換

参考

事業内容

セブ・エアーは航空会社です。セブパシフィックという名前でLCC(ローコストキャリア)を運行しています。フィリピン国内および国際線で多数の路線を運航しています。

ロビンソンモールやユニバーサルロビーナなどを傘下に持つ、JSサミットグループの会社です。

客数の増加を受けて、積極投資を行っています。現在87機の航空機を運行しています(うちリース52機 / 2024 1Q)が、さらに多くの機体の調達を計画しています。

参考: Cebu Pacific set to finalize $12-b aircraft deal in Q2 (2024/5/13) / ニュースに対する開示

バリュエーション

2024年の第一四半期決算は以下のようになっています。

直近12か月のEPS(Diluted)は7.71、BPSはイナスです。配当はゼロ。現在の株価26.1ペソで計算すると、PER3.3倍、PBR計算不能、配当利回りゼロとなります。

2024 1Q (2024/5/9)

なおEPSにBasic(通常)とDiluted(希薄化後)という2種類がありますが、2021年に発行した転換優先株(CEBP)を含めたEPSがDilutedです。

BPSはマイナス

BPSはマイナスで債務超過となっています。

借入金や航空機リースの負債が大きく(計約193Bペソ)、資産を大きく上回っています。また借り入れやリースの大半がドル建てになっており、ドル高ペソ安はさらにバランスシートを悪化させる要因になります。(ちなみに円建ての借金もそれなりにあります。大半円建てだったらお得だったのに・・・)

ただし本業で利益は出ており営業キャッシュフローは大きくプラス、ただちに資金ショートして倒産する状況ではありません。(ただし積極投資に出ており、さらに財務拡大、投資も行っており、フリーキャッシュフローは大きくマイナス)

またRetained Earning(利益余剰金)もマイナス。利益余剰金はこれまで稼いだ利益の合計で、これがプラスにならないと配当を出してはいけないルールになっています。なのでしばらく配当は期待できません。コロナ前の2019年までは順調に配当を出していた(2018年3.5ペソ、2019年7ペソ)ので、コロナ前の水準の配当が復活できるのならかなりお買い得な水準の株にも見えますが、復配できるのはいつの日になることやら。

SimplyWallSTのHEALTH評価では1点/5点。また、以下は年間レポート付属の財務指標です。私は財務健全性に関する財務指標の見方が未だよくわかってなくて何とも言えないのですが、けっこうな数字になっているようです(ただ一年前よりはかなり改善?)。

2023年間レポート (2024/3/27)

時価総額

時価総額は約168億ペソの中小型株です。

なお、同業のPALと比較すると、PALの方がかなり時価総額が大きいです。

時価総額比較(単位:億ペソ)

資本構成

CEBの直接の親会社は、CPAir Holdings, Inc.で、その100%親会社がJG Summit Holdings, Inc.です。JGサミットがCEBの株券の実質66.5%を保有する大株主となっています。

Conglomerate Map

転換優先株が普通株の約50%あり

CEB(普通株) 637B株の他に、CEBCP(転換優先株) 309B株が発行されています。優先株が全て転換されると約50%ほど希薄化され、株の売り圧力になります。

2024 1Q P70

この転換優先株は2021年3月にコロナ後の資金不足を補うためにSROで発行されたものらしいです。当初328B株発行で、少しずつ転換されているようです。

なお、転換優先株の大株主も普通株と同じCP Air Holdingで約70%をJGサミットが保有しているようです。 (List of Top 100 Stockholders (Preferred Shares))

株価チャート

長期チャートは以下のようになっています。

https://www.investagrams.com/Stock/PSE:CEB

上場は比較的最近2010年10月。IPO後数年軟調でしたが、2015年から上がり出し、一時120ペソをつける場面もあったようです。2020年のコロナショックで急落、100ペソ付近から40ペソ付近まで急落。以降軟調な動きです。

破産してバランスシートが身軽になったPALと異なり、資本注入して耐えたCEBは大きな借金を背負ったままです。

その他

私自身、フィリピン旅行に行くときに、セブパシフィックをちょくちょく使うのですが、最近毎回混んでいて、なんか儲かってるのかなーと単純な感想で買ってみたくなりました。実際自分が使っているなじみのある会社で事業内容も分かりやすいです。

チャート的にはお買い得にも見えますが、バランスシートが不健全(負債多すぎ)でリスクのある株です。業績は好調なので、次のようなリスク要因が顕在化し悪化しなければ、どこかで株価は反転するのではないでしょうか。

Twitterで三井さんが何度かCEBについて言及されてますが、

  • 多額の借り入れ(特にドル建て、ペソ安ドル高になると借金が膨らむ)
  • 原油高
  • 部品の供給難

などがリスク要因のようです。

その他

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