2022年10月時点でのラオス株について調べてみました。
ラオス株基本情報
証券取引所
証券取引所はラオス証券取引所(Lao Securities eXchange、略称LSX)。
WEBサイト http://www.lsx.com.la/
2010年10月に設立され、韓国取引所(KRX)が49%出資しています。
2011年1月にラオス外商銀行(BCEL)とEDL発電(EDL-Gen)が上場され取引が開始されました。2022年10月現在、11社が上場しています。
上記証券取引所のWebサイトに、基本的なラオス株情報が網羅されています。この記事も情報源ほぼここです。なお、主要証券会社の一つ、ラオサン証券のWEBサイト( http://www.lxs.com.la/ )とURLがまぎわらしいので注意です、私も最初混乱しました。
取引時間
取引時間は9時~15時です。ラオスは日本と時差が2時間あるので、日本時間だと11時~17時になります。9:00~14:50の間がザラバ取引で、8:30~9:00と14:50~15:00は板寄せとなっています。
以前はリアルタイム取引でなくて、1日数回の板寄せというシステムだったらしいですが(その独特なシステムを味わってみたかった・・・)、2014年からザラバ方式(普通のリアルタイム売買)になっています。
売買単元、呼び値、値幅制限
売買単元は最小100株単位です。
例えばよく取引されているBCEL株の株価は4200キップですが、4200キップ×100株=420000キップ(42万キップ≒3500円)から購入できます。
呼び値の単位は以下のようになっています。
株価 呼び値
1000以上 5LAK
1000以上5000未満 10LAK
5000以上10000未満 50LAK
10000以上50000未満 100LAK
50000未満 500LAK
値幅制限は前日比上下+-10%です。ちょっと狭いですね。
情報元 http://www.lsx.com.la/en/product/trading_equities3.jsp
取引手数料
私が使っているBECL-KT証券の場合は以下のようになっています。1万円分株を買ったら30円程度の手数料でけっこうお安めだと思います。
General Stock Trading Fees :
https://www.bcel-kt.com/index.php?r=site/display&id=11
Buying fee: 0.34%
Selling fee: 0.34%
Trading Unit: 100 units
HTS Stock Trading Fees :
Buying fee: 0.306%
Selling fee: 0.306%
Trading Unit: 100 units
TODO ラオサン証券の手数料、取引所の定める最低最高手数料
税金
以下のように配当、譲渡時の税金がかかるらしいです。
配当に係る配当税は配当金の10%とされ、上場企業が支払うときに源泉徴収され、税を引いた残りが実際に投資家に支払われます。
譲渡利益に係る譲渡益税(キャピタルゲイン課税)は原則ありません。ただ、株式移転手数料(中国株で言うところの“取引所手数料”に近いものと思われます)として、取得額の0.2%(個人投資家)あるいは 0.5%(法人投資家)が課せられます。
ラオス株ドットコム ラオス株にかかる税金(2011/1/4)
TODO 取引所のサイトなどで要確認
開示情報
開示情報は以下のサイトで閲覧する仕組みのようですが、現在エラーで閲覧できません。(追記:スマフォのブラウザからだと表示できました)
http://lsxdisclosure.com.la/ ( internetarchive )
適時開示情報のサイトが見れないというのは、投資判断する基本情報、材料が見れない状態で何とかしてほしいものです・・・数カ月前は証券取引所自体のサイトも長いこと落ちていたようなので、それに比べるとまだマシなのでしょうか・・・
ただし、個別企業の業績ハイライトや決算基本情報的なもの?はラオス証券取引所サイトの、Disclosureから閲覧できました。
Noticeが個別のお知らせ、Listed Company Informationで決算ハイライト的な資料、Factsheet(会社基本情報と決算短信よりもシンプルな決算情報?)が閲覧できます。
ラオス上場会社一覧
上場会社は11社しかないので、Factsheet情報を元にササっと一覧表を作ってみました。時価総額順に並べています。
業績的にパッとしない銘柄が多いです。半分は赤字。ラオス株のブルーチップ銘柄的なBCELやEDL-Genも冴えません。BCEL(銀行)はコロナ前は売り上げ毎年増加で配当利回り10%超でしたが、現在は無配。EDL-Gen(水力発電)は、ファンドなどが資金を出しやすいテーマの再生可能エネルギー銘柄で、電力輸出でラオスの外貨獲得にも貢献してて、時代に合った銘柄だと思うのですが、増資しまくりらしいです。
新規上場も2019年のLALCOが最後で、市場に活気がありません。
ラオス証券取引所のトップページ右下に、銘柄一覧と株価、その日の出来高一覧が表示されています。以下は11/1の株価一覧ですが、一部の銘柄を除いて売買ゼロで、閑散としているのがわかります。
ラオス総合指数とLALCO
ラオス株全体の株価水準を示す指数(日本で言うところの日経平均株価指数)は、ラオス総合指数(LSX Composite Index)です。以下のような計算で、(たぶん要は)時価総額で計算されます。
以下はラオス総合指数の長期株価チャートです。長らく低迷していましたが、2022年の8月ぐらいから急回復して600→800キップまでもどしています。
この急騰の理由ですが、調べてみるとラオス株全体、主要銘柄の株価が上げたのではなくて、LALCO一銘柄の株価急騰が原因のようです。以下はLALCOの6カ月間の株価チャートですが、2022年7月ぐらい?からじわじわと買われ、3カ月で株価5倍になっています。
LALCOは日本車メインの自動車、バイクのリースを行っている会社で、コロナ禍の業績ボロボロのラオス株の中では抜群の業績で、無配だったのが配当を出し始めたらしく、そんな業績なのに株価は放置されていたので、誰かが買うのもありだとは思います。ただ決算開示を怠ったり開示姿勢には難があり、また日々の出来高ゼロの日も多い閑散株が短期間に5倍というのはちょっとやりすぎかなという気はします・・・
ラオス証券取引所トップページ右下に、銘柄の時価総額と全体に占める割合が表示されています。以前はBCELやEDL-Genが時価総額のほとんどを占めていたらしいですが、現在LALCOが時価総額トップになっています。
存在するのかわかりませんが、もしラオス株を組み入れるパッシブファンドがあるとしたら、この5倍になったLALCOをたくさん買わないといけないという話になります。
なにはさておきラオス株、もっと盛り上がってほしいですね!
参考
基本情報
- Lao Securities eXchange ( Facebook )★ 証券取引所、まずはここから
- Lao Securities Commission 証券監視委員会。2017年最後にWebサイトの更新がない?
- BCEL-KT証券 私が口座開設した証券会社
- リンク集 民間セクターのリンクがあり、ビアラオの会社、ラオ航空、ラオテレコムなどがありますが、このあたり上場してくれたらラオス株もっと盛り上がりそうなのに
日本語情報
- ラオス株成り上がり物語 ★ 唯一見つけたラオス株がメインコンテンツのブログ
- 証券取引所の設立から 7 年目を迎えたラオス資本市場の現状と課題 (2017) ★
- ラオス株ドットコム ラオス株メインのWebサイト、詳しいが2014年が最終更新
- AS COPE ラオス証券取引所における 証券取引の流れ 法律事務所のサイトだが、ラオス株個別銘柄の決算情報なども
- 現地採用で暮らす人の備忘録 ラオス株
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