(カンボジア株)[PAS] シアヌークビル自治港

私がカンボジア株で唯一持っているシアヌークビル自治港(Sihanoukville Autonomous Port、証券シンボルPAS)について調べてみました。

ポイント

  • 現在カンボジア唯一の深海港。2029年までに処理能力3倍以上拡大の計画
  • かつて第2のマカオと呼ばれたが中国バブル崩壊。経済特区で多くの日本企業も進出
  • 現在の株価は2017年IPO時の2倍、2019年高値の1/2
  • バリューエーション PER 12.7倍、PBR 1.24倍、配当利回り3.6% (PBRの値が合わない?)
  • 議決権配当なしのクラスA株

CSX基本情報

CSX基本情報

ついでにCSX(カンボジア証券取引所)のサイトの基本的な使い方、何がどこに書いてるかも調べてみました。投資に必要な基本情報はここで手に入ります。

  • CSX
    • Company Information – Stock
      • List of Companiest
        • PAS (直リンクがエラーになることがある?その場合、上のListから辿る)
          • Financial Summary 過去5年分の業績
          • Trading Data Summary 過去5年分の株価指標など
          • Disclosure 最近の開示文書
      • IPO Summary
        • PAS IPOの資料に株のclassの解説などはこのIPOの目論見書?に書いてた。
      • Annual Financial Reports
        • PAS  四半期、年間などの決算資料
    • Market Data – Stock
      • Trade Summary 銘柄一覧表あり。P/EやP/Bの表示もあり
      • Prices ここでチャートが見れる。Periodを指定すれば長期チャートも確認可能
    • Education & Publication
      • CFA Institute Research Challenge 学生アナリストコンテスト?毎年お題の銘柄について各チームが分析して審査員がそれをジャッジ。各年のお題 2018-2019 PPAP, 2019-2020 PWSA, 2020-2021 ABC, 2021-2022 PAS, 2022-2023 PPSP)
      • Publication – STOCKINFO 2023 各社2Pに基本情報がよくまとまっている

その他参考

基本情報

  • Sihanoukville Autonomous Port (証券シンボルPAS)
  • 発行済株式数 85,771,967 株
  • 上場日 2017/6/8
  • IPO価格 5040 KHR
  • 主幹事証券 SBIロイヤル証券

事業内容

シアヌークビル自治港は湾岸オペレータです。場所はここ↓

場所 https://maps.app.goo.gl/TvqWaDdbPF8NyYgq5

カンボジアにはシアヌークビル自治港(PAS)以外にもう一つ、プノンペン自治港(PPAP)というメコン川沿いの港があり、こちらも上場しています。海沿いのシアヌークビル自治港の方が、大きな船が入れるらしいです。

シアヌークビルはビーチの綺麗な観光地でしたが、中国資本で第二のマカオとも呼ばれるカジノ複合リゾートや多数のコンドが建設される街に変貌しました。ところが、カンボジア政府のオンラインカジノ禁止でバブル崩壊。

一方経済特区でもあり、多くの日本企業も進出、JICAの支援もありインフラ開発が進められています。幹事証券会社もSBIロイヤル証券で日系。

業績

業績推移を見ると、2020年は落ち込んでますが、2021年は急回復、2022年は横ばいに見えます。

Company Information → Stock → PAS → Financial Summary

(これの前、2015年~2017年のデータがカンボジ屋さんのサイトにありました)

2023年は3Q決算を見ると、取扱い量が増えて、2022年比で約+10%の売上利益と比較的好調のようです。

なお、輸入、輸出の国別では、輸入は中国がダントツ、次に他のアジア諸国。輸出はEUとアメリカ向けが多いようです。

2023 3Q Report P19

なお、現在港の拡張が行われていて、2029年までに処理能力は3倍以上になる計画らしいです。

現在、約70万TEU/年の取扱能力を有するシアヌークビル港ですが、2026年完成予定の第1ターミナルは45万TEU、第2ターミナルは57万TEU、第3ターミナルは62万TEUの取扱が可能となるため、2029年を予定する全体の完成後は現在の3倍以上の取扱が可能となる計画です。

株式新聞 (2023/5/19)

2022 年間レポートのP25~ G. Future Plan にプロジェクトの予定の記載があります。

バリューエーション

2022年末時点でのEPSは981KHR、BPSは10070KHRです。また直近の配当は454KHRでした。現在の株価 12520KHRから計算すると、PER 12.7倍、PBR 1.24倍、配当利回り 3.6%となります。

PBRの値がCSX表示と合わない?

BPSが見つからなかったので、決算資料から計算しました。

PBS = 純資産 863,800,946(x1000KHR 以下資料より) ÷ 発行済株式数 85,771,967 = 10070 KHR

PBR = 12520 ÷ 10070 = 1.24 倍

2022 Anual Report P92

なお、Trading Data Summaryに、P/EとP/BVの推移の記載があります(以下)。が、PBRは2.29と表示されていて PBRが私が計算した数字と全く合いません(PERが少し違うのは多分株価の違い)。

Company Information → Stock →PAS → Trading Data Summary

また、CSXの銘柄一覧に銘柄ごとのP/EとP/Bも出ています。これだとPER10.33、PBR1.78と書いてて、これまたPBRの数字が大分違います。

http://csx.com.kh/data/allboard/listPosts.do?MNCD=60201

何故だろう・・・

時価総額

現在の時価総額は約1073B KHR (≒397億円)です。

以下、CSX上場会社一覧を時価総額準に並べてみたものです。カンボジア株ではABCとCGSMが1000億円超の大型株で、PASはそれに次ぐ中堅ぐらいの時価総額の株のようです。

PER、PBRはCSX Trade Summaryの数字(2022年末)

あと同業種のPPAP(プノンペン自治港)と比較すると、PERやPBRの点でPAS(シアヌークビル自治港)の方が割高=人気、買われているようです。深水港があり大きく拡張予定のPASの方が業績は期待されているとは言えそうです。

資本構成

株主構成は以下のようになっています。クラスAは特殊な株で(特別決議以外の)議決権も配当もない政府保有株です。

2022 Anual Report P5

クラスBとクラスCが議決権、配当のある株で、合計85,771,967株=発行済株数です。市場価値やバリュエーション計算もろもろ、時価総額、PER、BPSなどはこのクラスBとCの株で計算されます。

クラスCの方がBより配当は若干優遇されているようですが、BはCに1:1で転換可能で概ね同じ株のようです。

クラスA株

Class Aは配当なしで議決権もありませんが、ただし以下の特別決議が必要な場合を除きます。

  • 定款の変更
  • 資本金の減少
  • 関連法令に基づき特別決議を必要とする事項

つまり手持ちのB株を全部転換した後でも政府が重要決議については決定権を持ち続けることになります。株のClassの説明はIPOの資料に記載されています。

PAS上場時価総額は現在約1073B KHRですが、クラスA株を含めた総時価総額はこの5倍の時価総額になります。Stock Info 2023でPASのfull market capがmarket capよりかなり大きいのはクラスA株があるからだと思われます。なお、株主を確認してませんが、PPAP、PWSAも同様にfull market capが大きく、同様な政府保有のクラスA株的な株主構成なのだと思います。

クラスA株を含めてPERやPBRを計算するととんでもなく割高な株になってしまいますが、議決権配当なしの株なので含めなくていいと思います(ですよね?)。

大株主

なお、上組は東証に上場している日本の港湾運送会社。阪神国際湾港は独立行政法人?のようです。上組の13%分はもともとJICAが保有していたのを上組が引き受けたようです。

株価チャート

長期チャートは以下のようになっています。

2017/6/8上場で、2019年には高値23750ペソをつけましたが、カンボジア政府のオンラインカジノ禁止令、そして2020年コロナもあり、以降ヨコヨコかジリ下げのチャートです。

その他

以上、シアヌークビル自治港について調べてみました。

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