BCのPERが安い理由を調べてみた

銘柄調査

PERが極端に安い株調査シリーズで、今回はBC(Benguet Corporation)を調べてみました。

BCのPERが低い理由

BCは金やニッケルなどを探索、採掘している鉱山会社ですが、ツールの表示で、PER2.30と激安です。

直近の2021年の第2四半期レポートを見ると、前年比で売上も利益も激増しています。直近12カ月EPSは1.76で現在の株価5.2ペソから計算するとPERは2.95と激安です。

(ツールの表示だとEPSが2.25になってて、決算レポートの1.76とかなり違う?前見たPNBも数字違ったし、何か変だな。保留。どっちにせよPERが異様に低いことには変わりはないので話を進めます)

2Q四半期決算レポート (8/20)

この超増収の理由ですが、金、ニッケルなど資源価格が上昇していることに加えて、生産量も増加しているようです。停止していたザンバレスのニッケル鉱山の再開が大きな要因となっています。以下は、2020年度の年次決算を受けての報道です。

国内鉱山業最古のベンゲット・コーポレーションは2020年の連結純益が3億8140万ペソで、1億1570万ペソだった19年の3倍以上に拡大したことを明らかにした。ニッケルや金、石灰石などの採掘・販売が好調で、連結総収入も16億ペソと19年の8億200万ペソから倍増した。20年10月にサンバレス州でのニッケル鉱山事業を再開したほか、アクパン金鉱山から産出した金の販売価格が国際市場価格の高騰を受けて上昇したことが収益を押し上げた。(27日・インクワイアラー)

ベンゲット鉱山純益前年の3倍以上に (2021/5/28)

この資源価格の上昇、閉鎖されていた鉱山の再開、というのはBCだけの話ではなく、他の鉱山株にも共通して言える話のようです。

今マイニング(鉱業)株が注目されているワケ
鉱業株が急に注目されはじめた理由の一つとして、フィリピン政府が鉱業に対する法律の再検討をはじめたことです。

そして鉱業株が注目されてきているもう一つの理由は世界的にニッケルや銅などの価格が上昇したことです。

なぜ今、フィリピンで鉱業株が積極的に買われているのか? (2021/2/1)

株価チャートを見ると1Qの決算発表後、大きく上げています。一方2Qの決算も前年比は数字上はよいですが株価の反応は今一つです。

なお、前年から見ると株価1ペソから5倍になっています。

鉱山の再開などの材料はもう織り込んでいて、後は今後の資源価格の行方次第といった感じでしょうか?

去年から見るとかなり高いですが、最近フィリピン株をはじめた私の新参の目から見ると、過去の株価がどうであれ、この水準の採掘(売上)が続く(このままのPERが続く)のであれば、株価はまだまだ安いような気がしますが、どうなんでしょう。

考えた末、よしBC買ったるで!と思ったのですが・・・

買えませんでした。外国人持株上限が0%の株で、フィリピン国籍の人以外は買うことはできないようです\(^o^)/

鉱山株でも比率40%の銘柄もたくさんあるんですが、BCは0%・・・何か種類の違いでもあるんでしょうか。BCほどではないですが、FNIも割安に見えるので、そっちを買おうか・・・うーん

(追記、外国人比率制限のないB株がありました→証券シンボル BCB)

以上、BCのPERが低い理由を調べてみました。

アイキャッチ画像は鉱山株つながりで是川銀蔵像をひろってきました。

その他メモ

以下、調べてて見つけたあれこれ、未整理情報。

世界的に資源価格上昇傾向ですが、ニッケルはEV需要が大きいです。フィリピンは環境規制や資源枯渇がネックだそうです。

EVの普及とともに今後ニッケル需要の増加が期待されている

インドネシアの鉱石生産量の減少が見込まれ、鉱石生産量世界第2位のフィリピンにおける鉱石生産がそれを補えるかが注目されるが、フィリピンでは従前から鉱業における環境規制や環境監査が厳格であることや資源量の枯渇が懸念されているため、インドネシアの鉱石生産量の減少分をフィリピンにおける増産によって補填することはあまり期待できないとの見方が強い。

世界のニッケル需給と今後の動向2020|JOGMEC金属資源情報 (2020/9/4)

近年の鉱山閉鎖を指揮したのは、環境保護タカ派で知られるジーナ・ロペス氏(故人)

フィリピンは、今年に入ってから鉱山に対して命令されている閉鎖・操業停止が続いている。同国のロイ・シマツ環境天然資源相らが前任者の命令について慎重に検討を重ねているもようだ。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 同国は、熱心な環境保護活動家としても知られるレジーナ・ロペス前環境天然資源相が今年2月以降、国内にある鉱山41カ所のうち28カ所の閉鎖・操業停止を命じたほか、採掘開始前のプロジェクト75件の中止を決定するなどした。こうした動きに鉱業界が猛反発し、ロペス氏は国会の任命承認を得られず、5月にシマツ氏と交代した。

フィリピンの鉱山閉鎖命令 業界は政府再検討を注視

ニッケル供給懸念 火薬庫はフィリピン

商品価格のチャートを見るには、商品先物取引所で取引されている商品先物のチャートを見るとわかりやすいようです。ニッケルの場合はロンドンのLMEでの取引量が多いらしいです。

LMEニッケル価格

2008年はすごかったですね。

その他メモ

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