タンコグループ

企業グループ

STIエデュケーションやアジアンターミナルを経営するタンコグループについて調べてみました。

タンコグループはエウセビオ・タンコ(Eusebio “Yosi” H. Tanco)氏の率いる企業グループです(Yosiって何?)。エウセビオ氏は、繊維や建設資材のビジネスを営んでいたAugustin “Kanga” Tanco氏の家に生まれました。アテネオ大学を卒業後、家業を継ぎ、ビジネスを多角化、拡大させていきました。インフラ、保険、教育など様々なビジネスを経営、投資しています。

PSE上場会社ではSTIエデュケーション(STI)、アジアンターミナル(ATI)、レジャーリゾートワールド(LR)の会長をつとめています。

傘下の証券会社はベンチャーセキュリティーズで、PSEの取締役も務めていました。ベニグノ・アキノ政権時代の副大統領ジェジョマール・ビナイに近い人物で、マネロン関与疑惑をかけられていましたが、それはクリアしたようですが、最近のR&L Investments関連の不祥事(?)の影響もありPSEの役員は最近辞任したらしいです。

biilyonaryo.com

Eusebio Tanco氏の経歴 STIのISより

家族関係ではJosephは息子、Venessaは娘、Martinはいとこらしいです。

PSE上場会社

STI Education Systems Holdings, Inc. (STI)

STIエデュケーションは教育関連ビジネスを行っています。フィリピン全土に約70の大学キャンバスを展開しています。IT、プログラミングコースからはじまり、現在はビジネスやホテルなどのコースを提供しています。またSTI West Negros Universityなど総合大学も運営しています。

2020年以降コロナの影響で生徒数が激減し、苦しい状況に置かれています。

Asian Terminals, Inc. (ATI)

アジアンターミナルは湾港運営会社です。

Asian Terminal Incorporated はマニラサウス港、バタンガス港などの運営を行うフィリピンの港湾オペレーターで、ドバイに本拠地を置く世界第4位のDP World 社から出資を受け、同社のネットワーク傘下にもある。

BIZLAB – フィリピンの海運業界

湾港運営会社(ターミナルオペレータ)というのは私は馴染みがない業種ですが、港を取り仕切ってインフラを整備し、船会社からの利用料で収益を上げるビジネスらしいです。ICTと同業になると思います。ICTに比べると規模が小さいですが、2019年までは着実に売り上げを伸ばしていて、連続増配もしていて、けっこうよい投資対象にも見えます(ただコロナの影響からまだ立ち直れていないもよう)。

Leisure & Resorts World Corporation (LR)

レジャー&リゾートワールドは、カジノリゾート運営会社です。以前保有していたCity of Dreams Manilaの持ち分は売却し、次の大きなプロジェクトとしてボラカイのカジノリゾート開発を予定していましたが、ドゥテルテ政権の新規カジノ禁止措置で計画停止。最近ボラカイカジノ許可の動きで株価が急騰していました。

ビンゴゲームの事業者でもあり、現在の売上の大半はビンゴゲームが占めているようです。

フィリピン証券取引所(PSE)に上場する中堅企業、レジャー&リゾートワールド(LR)はフィリピン国内でカジノを運営しています。

レジャー&リゾートワールド(LR)は2017年3月末まで、カジノリゾートの大手、City of Dreams Manilaの投資家でした。その株式をBelle Corpへ売却しています。

2017年12月、マカオを拠点とするカジノのオペレーターであるギャラクシー・エンターテイメント・グループは、レジャー&リゾートワールド(LR)と提携してフィリピンのボラカイ島のホリデイアイランドへの5億USドルの投資を発表しました。しかし、ドゥテルテ大統領はボラカイ島カジノ開発プロジェクトに賛成していません。

フィリピンのレジャー&リゾートワールド、企業解説 (2018/9/12)

Belle buys out LRWC from City of Dreams for P5 B (2016/11/4)

レジャー・アンド・リゾーツ・ワールド ボラカイ島のカジノをめぐってギャラクシーとの協議再開を計画 (2021/9/2)

2020年次レポートより eビンゴの売上は好調。全体では赤字ですが・・・

グループ会社ではないですが、エウセビオ・タンコ氏はこのほかにもManila Jockey Club(MJC)の取締役も務めています。

以上、タンコグループについて調べてみました。以下は今回取り上げた銘柄一覧です。時価総額など規模感の参考までに。コロナの影響もあり、どの銘柄も近年逆風にさらされていて業績は厳しい感じです。

タンコグループ関連銘柄
エウセビオ・タンコ氏 がディレクター、オフィサを務めるPSE上場銘柄

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