なじみのない銘柄がいくつかあるITセクターの銘柄について調べてみました。
- 銘柄一覧
- CNVRG (Converge Information and Communications Technology Solutions, Inc.) 固定インターネット
- DITO (DITO CME Holdings Corp.) 携帯
- APL (Apollo Global Capital, Inc.) 休眠→採掘?
- NOW (Now Corporation) 携帯、5G
- DFNN (DFNN, Inc.) インカジ
- TBGI (Transpacific Broadband Group Int`l. Inc.) 衛星通信
- IMP (Imperial Resources, Inc.) 休眠?
- JAS (Jackstones, Inc.) 不動産
銘柄一覧
以下はServices / Information Technologyセクターの銘柄の一覧です。
CNVRG (Converge Information and Communications Technology Solutions, Inc.) 固定インターネット
コンバージは、固定インターネットサービスの会社です。PLDT、Globeの2強のところに参入し、シェアを拡大しています。インフラである光ファイバー網の拡大、価格や品質の向上は時代に必要とされているサービスで売上は伸びていますが、先行投資も大きく、株価は軟調です。
参考
コンバージと10バガーの条件(2021/12/27) ←株価32ペソのときに書いた記事。今9ペソ代・・・
DITO (DITO CME Holdings Corp.) 携帯
DITOは携帯電話サービスの会社です。Smart、Globeの2強だったところに、第3の携帯電話会社として参入しシェアを伸ばしています。CNVRGは第3の固定インターネット、DITOは第3の携帯電話会社として新規参入組です。
会長はウデナグループのデニス・ウィ(Dennis A. Uy)氏。ドゥテルテ大統領と近い人物で、勢力を拡大していましたが、拡大しすぎか最近は資金繰りに苦労しているようです。なお、CNVRGのトップも同性同名のデニス・ウィ(Dennis Anthony H. Uy)氏ですが、別人です。
参考 ウデナグループ
APL (Apollo Global Capital, Inc.) 休眠→採掘?
アポロ・グローバル・キャピタルは、もともとYehey! Corporationという名前のインターネット関連のIT企業でしたが、IT事業は停止し、現在は事業再編中です。2015年に当時の大株主だったバンテージ・エクイティーズが株券を売却、2016年に現在の社名に変更、事業内容を持ち株会社に変更しました。
2017年に海洋採掘会社?のJDVC Resources Corporation、2021年にJDVC Indonesiaを子会社化しています。また、2021年にFOO(公募増資)を実施しています、当時の株価0.25ペソに対し大幅ディスカウントの0.08ペソ。
- Apollo Global Capital’s FOO (finally?) approved by SEC (2021/8/10)
- Twitter @MerkadoBarkada $APL マイナーな銘柄なのにネタになりやすいのか取り上げられる回数が多い?
- Zumi Life Apollo Global Capital Inc.とFOO (公募増資)とか。(2021/8/14)
NOW (Now Corporation) 携帯、5G
NOWコーポレーションはソフトウェアライセンス、ITサービス、通信などのビジネスを行っています。
ニュースが出て株価が吹き上げることがしばしばあるのですが、関連会社のNOWテレコムが材料のようです。NOWテレコムはDITOに続く第4の携帯会社として認可されていて、米国から資金援助を受けて5Gネットワークを構築中だとか。
Wikipedia – Now Corporation
Twitter – Markedo Barkada & $NOW
DFNN (DFNN, Inc.) インカジ
DFNNはITシステムの会社ですが、Instawinというインターネットカジノも手掛けており、利益はカジノが大きいようです。長らく赤字でしたが、2022年は黒字転換しました。
日本とも関りが深くシステム開発の子会社 iWaveは日本のインテリジェントウェイブのマニラ窓口からはじまった会社です。
TBGI (Transpacific Broadband Group Int`l. Inc.) 衛星通信
トランスパシフィック・ブロードバンドグループは、ラジオ、ケーブル、衛星放送の事業を行っています。学校、民間企業、政府などが顧客で、インターネット、イントラネット、TVなどのサービスを提供しています。クラーク経済特区(CSEZ)の会社です。
イマイチよくわかってないのですが、スターリンクやスカパーみたいな感じのビジネスなのでしょうか?
会長兼CEOはアルセニオ・ナン(Arsenio T. Ng)氏で、氏は上場会社のATN (ATN Holdings, Inc.)の会長CEOも務めています。
株価は、イーロンマスクのスターリンクとの協議観測、フィリピン政府のPPP事業(官民連携)でマイクロ衛星プロジェクトなどのニュースで暴騰していましたが、最近はじり下げです。
どうでもいいですが、証券コードが微妙にTGIF(Thank God It’s Friday)に似てる気がします。
IMP (Imperial Resources, Inc.) 休眠?
インペリアル・リソーシズはもともと鉱業の会社でしたが、事業転換し2000年にITセクターに変更しました。
2001年~2009年まで溶接工の職業訓練の学校を運営していましたが、その後また採掘ビジネスに回帰し、インドネシアのPT Aspal Buton Nasionalとアスファルト採掘?の探索を行っていました。
現在は売上ゼロで休眠会社?
会計上の利益がある年がありますが、資産(ケソンシティの土地、学校のビルなど)の再評価益のようです。
JAS (Jackstones, Inc.) 不動産
ジャックストーンは、元々はセメントの会社でたが紆余曲折あり、現在は子会社のJackstones Properties, Incを通した不動産事業が主力(唯一の?)事業のようです。2020年から売上があって、2022年は黒字転換しています。
大株主は69.18%ほ保有するKetton Holdings, Inc.ですが、Tangengianグループの会社らしいで、2014年にJASを買収しました。会長のマリアノ・タネンギラン(Mariano Chua Tanenglian)氏はLTグループ会長、ルシオ・タン氏の弟です。
Jackstones sold to Tanenglian group (2014/10/13)
以上、ITセクターの銘柄をザっと調べてみました。フィリピンにはシステム開発を行う上場会社ってほとんどないですね。
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