私がフィリピン株をはじめてから、初の(REIT以外の)IPOが上場されるので、追っていきたいと思います。昨年上場し初値が公開価格の+50%でついた同業のMMを連想させ、人気になりそうなIPOです。
ポイント
- 業績好調なビリヤールグループのスーパーマーケット
- バリュエーション的にはALLHOMEと同じぐらい
IPO基本情報
- 上場日 11/3
- ブック期間 10/18~10/25 (AB証券での申し込み期間 10/13~15←何か早いですよね?)
- 公開価格 0.8ペソ
- 上場時時価総額 182億ペソ
- 吸収資金 54億ペソ
- 上場時株数 22,857,145,000株 (上場前 16,000,000,000株)
- 新規発行株数 6,857,143,000株 (売り出しなし)
- オーバーアロットメント 685,714,000株
- 幹事証券 PNB Capital
資金の用途
上場で得た資金(費用を引いて)約53億ペソは、店舗の拡大、利息の高い借入金の返済に充てる計画です。8割が借入金の返済のようです。
業種
オールデイマート(AllDay Marts, Inc. 証券シンボル ALLDY) は、VistaMallを展開するビリヤールグループのスーパーマーケットです。
小規模でやや高級な(中間所得層向けの)スーパーマーケットで、SMスーパーマーケットのような巨大スーパーよりは小さく、ピュアゴールドのような低価格店よりやや高級な感じらしいです。
ビリヤールグループのAllValueブランドの店舗の一つです。
Eコマースにも力を入れており、インターネットで注文した商品が24時間以内に配送されるサービスを行っています。
業績
Allday Martはフィリピン各地に2021年6月時点で33店舗出店しています。2022年までに45店舗、2026年までに100店舗展開を計画しています。
ここ数年、着実に売り上げを伸ばしています。2019年→2020年は売上が+68%、利益が+125%になっています。2020年→2021年の半期業績は売上が+19%、利益が+27%です。
小売セクターは、コロナ禍で売上鈍化してるところが多い中で、好業績ですね(なぜ?)。
企業規模と株主構成
公開価格0.8ペソで計算した想定時価総額は182億ペソになります。
株主構成は以下で、親会社のAll Value Holdingsがほぼ100%株を所有しています。
All Value Holdings には 180日のロックアップが設定されています。(PSEのルールで10%超を保有する大株主には180日のロックアップがかかることになっているらしいです)。
なお、以下はビリヤールグループの資本構成です。FINE PROPERTIES(非上場)というのがグループの持ち株会社で、その下に小売セクターの持ち株会社ALLVALUE HOLDINGS(非上場)があり、今回上場するのがALLDAY MARTSです。
参考 ビリヤールグループ
バリュエーション、配当
目論見書の業績データから拾った数字で、小売セクターの他の銘柄と比較してみた表が以下になります。
EPSは0.027ペソ、BPSは0.31ペソ。公開価格0.8ペソで計算すると、PER29.9倍、PBR2.6倍となります。AllHomeと同じくらいの水準で設定されている感じかなと思います。
配当は2020年は総額630万ペソ支払い(それ以前はなし)で、2021年の配当は未定ですが、Preliminary Terms and Conditionsによると税引き後利益の10%~30%を予定していると書いています。
その他、参考
以上、ALLDYについて調べてみました。
なお、フィリピン株も決算書読むのも素人が書いた記事ですので、何か間違いがあったらごめんなさい。
基本資料
- Preliminary Terms and Conditions (2021/9/29) ←IPO情報、PSE EDGEのlisting noticeから
- Preliminary Prospectus (2021/9/28) ←目論見書
追記、やったこと日程まとめ
- 10/13(水) 0.8ペソ→0.6ペソに変更発表。AB証券申し込み開始(10/15締切)
- 10/14(木) 申し込み 150万株
(予想)10/20(水) 配分連絡10/21(木) 昼頃配分ゼロメール。夜に余力がもどってた(たぶんその日が終わってから解放か)- (予定)11/3 上場
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