サンミゲルフードについて調べてみました。
San Miguel Food and Beverage, Inc. (証券シンボル FB)は、フィリピンを代表する食品会社で、フィリピン最大の財閥サンミゲルグループの主要会社です。
ここ1年ほど下がり続けており、何か割安に見えてきて調べてみました。
事業内容
事業内容は大きく、食品事業、飲料、スピリッツの3つの部門に分かれます。
食品部門の子会社はSan Miguel Foodsで、食品の製造加工を行う事業で、幅広い事業展開をしています。最近は養鶏場の建設などもニュースになってました。
飲料事業の子会社はSan Miguel Brewery Inc.で、酒およびノンアルコール飲料の部門です。国民的ビール、サンミゲルビールの製造販売をしてるはここです。この会社は以前上場していましたが、上場廃止になりました(参考→お酒銘柄 サンミゲル)。
スピリッツ(蒸留酒)部門の子会社は Ginebra San Miguel, Inc. でジンの製造販売をしています。ここ数年、急激に売り上げを伸ばしています。なお、この子会社は上場しています(証券シンボル GSMI)。
各部門の売り上げ、利益割合
各部門の売り上げ、利益の割合は以下のようになっています。
売り上げでは食品部門の占める割合が大きいですが、利益ではビール部門が56.8%と全体の半分以上を占めます。
バリュエーション
直近の四半期業績開示ではEPSは3.47、BPSは17.24となっています。現在の株価38.0ペソで計算すると、PER10.9倍、PBR2.2倍となります。また配当は例年1.6ペソ出していて、配当利回りは4.2%となります。
売り上げが伸びていて、特にビールとジンの部門が成長していて、この知名度の会社でPER10倍というのはなんとなく安い感じがします?
また財務状況については私は見方がよくわからないのでスルーしますが、Simplywall.stのFinancial Healthのスコアでは5/6で財務は盤石のようです。
時価総額
現在の時価総額は2130億ペソで、PSE上場企業の中では24位、フィリピンを代表する上場会社の一つです。ただし浮動株が11%と少ないので、PSEi指数採用の条件は満たしていません。
株主構成
株主構成では、親会社のSMC(San Muigel Corporation)が88.76%を所有しています。
サンミゲルグループ
サンミゲルグループのPSE上場会社の親子関係を図にすると以下のようになります。矢印は(親)→(子)という関係で%は株の保有率です。
今回調べているFBの親会社がSMC、FBの子会社がGSMIとなります。
なおサンミゲルグループの資本構成ですが、持ち株会社SMCの親会社にさらにTFHIという持ち株会社があって、その大株主がゾベルアヤラ一族とラモンアン氏というややこしい資本関係になっています。
以下はサンミゲルグループのPSE上場会社の一覧です。
SMC(サンミゲルグループ全体)の売り上げの3割、利益で6割(408億ペソ÷660億ペソ)をFBが稼いでいます。
なおFBの子会社のGSMIもPER7.2倍と急成長してる割に割安かもしれません。ただ、2020年比で株価は既に3倍になっています。
株価推移
株価チャートを見ると、ここ1年下がり続けています。
株価が下げ続けている原因としては、売買代金のほとんどは外国人なので、世界的株安、コンシューマセクターの株も下げているので全体の相場に沿った動きかが一つ。その他に個別要因が何かあるのかもしれません(TODO 調べましょう)。
なお長期で見るとこんな感じです。2019年の高値120ペソから1/3の値段になっています。(TODO 2011年の暴騰は何?)
まとめ
以上、FBについて調べてみました。私がフィリピン株を始めたとき、サンミゲルビールの会社を買いたいと思ったのですが、既に上場廃止してがっかりした記憶があります。ただ、考えてみるとFBの利益の半分をサンミゲルブルワリーが稼いでいるわけで、FBがサンミゲルビールの投資先と考えてもいいですね。
株価が下げている原因を私はわかってないのですが、財務も健全で、売り上げも伸びているわけで減配の心配も(当面たぶん)ないと思うので、配当利回りで買える水準になってきたのではないでしょうか。
コメント
教えてください。FBサンミゲルフードの株の売買単位はいくつですか?
今の値段だと10株単位ですね。50ペソ未満になると100株単位になると思います
ご参考
https://salamat.tokyo/basic_rule/#toc3
ありがとうございました。