[DNL] D&Lインダストリーズ

銘柄調査

DNLについて調べてみました。そこそこの時価総額のある中型株で、ちらほらツイッターなど名前を見かけてはいたのですが、何の会社か知らなかったので調べてみました。

ポイント

  • 化学品メーカーの成長株
  • 輸出比率25%→中期的に50%目標
  • バタンガスの新工場完成

事業内容

D&Lインダストリー (D&L Industries, Inc、証券シンボルDNL)は化学品メーカーです。食品原料、着色料、油脂化学品などを製造しています。

なお、PSEのセクター分類では食品セクター(Food, Beverage & Tobacco)になっています。

フィリピン化学品メーカーD&Lが過去最高益に (2023/3/30)

D&L’s Batangas Plant Starts Commercial Operations (2023/7/10)

Twitter – Alvin Lao (社長ツイッター)

セグメント情報

セグメント情報を見ると、食品材料(Food ingredients)と油脂、樹脂、粉体(Oleochemicals, resin and powder coatings)の2つのセグメントが柱で伸びています。特に油脂、樹脂、粉体セグメントの伸びが大きいです。一方、着色剤とプラスチック添加剤(Colorants and plastic additives)セグメントはそれなりの大きさの利益ですが成長はしていないようです。

17-A 2022
17-A 2022 セグメントの解説とどの子会社か

ChatGPT4に各セグメントの内容を小学生でもわかるように解説してもらいました↓

Food Ingredients (食品材料)

「Food Ingredients」ビジネスは、お菓子や料理を作るための特別な材料を作っている部分です。これらの材料は、普通のお店では買えないような特別なもので、大きなお菓子工場やレストランなどが使います。

例えば、特別なチョコレートケーキを作りたいお菓子工場があったとします。でも、そのチョコレートケーキには、普通のチョコレートではなく、特別な味や色のチョコレートが必要だとしましょう。そんな時、この会社の「Food Ingredients」ビジネスが活躍します。彼らは、そのお菓子工場のために、特別なチョコレートを作るんです。

また、この会社は、お客さんが自分たちの製品を使ってどんなものを作るのか、どんな味や色が必要なのか、しっかりと聞いて、それに合わせた材料を作ることが得意です。だから、お客さんは自分たちだけの特別な製品を作ることができるんです。

Colorants and Plastics Additives (着色剤とプラスチック添加剤)

「Colorants and Plastics Additives」ビジネスは、色をつけたり、プラスチックをより良くしたりする特別な材料を作っている部分です。

まず、「Colorants」は色をつけるためのものです。例えば、おもちゃを作るときに、そのおもちゃを赤や青、黄色などの色にしたいと思ったら、色をつけるための「Colorants」が必要になります。この会社は、そういった色をつけるための特別な材料を作っています。

次に、「Plastics Additives」は、プラスチックをより良くするためのものです。例えば、プラスチックをもっと丈夫にしたい、またはもっと柔らかくしたいときに、「Plastics Additives」が使われます。これらの材料を加えることで、プラスチックの性質を変えることができます。

Oleochemicals, Resins, and Powder Coatings (油脂、樹脂、粉体)(オレオケミカル、レジン、パウダーコーティング)

特別な化学物質や塗料を作っている部分です。それぞれの名前が示すように、それぞれ違う種類のものを作っています。

まず、「Oleochemicals」は、植物や動物の油から作られる化学物質のことを指します。これらは、石鹸や洗剤、化粧品などに使われます。例えば、手を洗うときに使う石鹸は、この「Oleochemicals」を使って作られているかもしれません。

次に、「Resins」は、塗料やプラスチック、接着剤などに使われる粘り気のある液体のことを指します。これらは、物をくっつけたり、色をつけたり、物を硬くしたりするのに使われます。

最後に、「Powder Coatings」は、粉末の形である特別な塗料のことを指します。これは、金属やプラスチックの表面に塗ることで、その物を守ったり、色をつけたりします。例えば、自転車のフレームが色付きで、しかも雨や風に強いのは、「Powder Coatings」が塗られているからです。

また、地域別売上ですが、国内、海外とも伸びており、現在、海外売上が全体の25%あります。中期的には50%を目指す(資料P20)らしいです。地域では中国向けが大きいようです。

17-A 2022

バリュエーション

2022年の年間決算によると、EPSは0.46、BPSは 2.89です。配当は直近0.3ペソ出しています。現在の株価7.15ペソで計算すると PER15.5倍、PBR2.4倍、配当利回り4.1%となります。PERやPBRで見ると高い、成長株とみなされています。

年次レポート2022

成長しているし、食品セクターとしては妥当か割安な水準ですが、バリュエーションが低くなりがちな化学セクターの株と考えるとちょっと高いと思えるかもしれません。

借入は比較的多めで積極投資を行っているようです。財務健全性では、debt-to-equity ratioが0.75と比較的高め。Simply WallSTの財務健全性得点では3/6点と普通の点数となっています。

時価総額

時価総額は約500億ペソの中型株です。

食品セクターでCNPFに次ぐ時価総額です。このまま順調に業績が拡大するとそのうちPSEi入りが期待できるかもしれません。

食品セクターと化学セクターの銘柄一覧

資本構成

株主構成では、創業者&経営しているLaoファミリーのJadel Holdings Co., Inc.が61.87%を保有しています。その他にLaoファミリーの各々が合わせて約10%を保有しています。

17-A 2022

なお、DNLの創業者はDean Lao氏と弟のLeon氏の2人です(2人のイニシャルでD&L?)。Dean氏は現在、名誉会長で、Forbesフィリピン長者番付2022年版で26位に入っています。弟のLeon氏は現会長、Leon氏の甥のAlvin氏が社長となっています。

Forbes – Dean Lao & family

株価チャート

株価チャートでは、2020年のコロナショックで急落後もどして、もみ合い水準のようです。

https://www.investagrams.com/Stock/PSE:DNL

まとめ

以上、DNLについて簡単調べてみました。

輸出産業が弱いフィリピンで、輸出で稼いでいるDNLは応援したくなります。製品が企業向けで、事業内容が未だイマイチピンときてませんが、配当もそれなりで投資対象として悪くない気がしました。

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