化学セクター

化学セクターの銘柄について調べてみました。

銘柄一覧

PSE上場の化学セクター(Industrial / Chemicals)の銘柄には以下のものがあります。

化学セクター銘柄一覧(2023/7末時点) 時価総額は億(0.1B)ペソ単位

ざっと調べてみました。

PPC (Pryce Corporation) LPガス

プライス・コーポレーションはLPガスの販売をしています。フィリピンでは都市ガスでなくボンベのLPガスが主流で、Pryceブランドのボンベもよく目にします。2022年LPG販売量シェアでは国内4位のようです。

DOEリポート 2022

以前経営破綻しましたが再建し、現在は平常運転中です。昨年までは自社株買いをコツコツおこなっていましたが、自社株買いについては一旦完了したようです。売上は順調に伸びていますが、利益は2022年は鈍化しています。配当はそこそこ出しています。

参考 [PPC] 自社株買いマラソン

MVC (Mabuhay Vinyl Corporation) 化学品、東ソー

日本の東ソーの子会社(87.97%保有)で苛性ソーダ、塩素化合物の製造、販売を行っています。三菱商事も6%出資しています。

元々はゴム製品やPVC(塩化ビニル)樹脂も手掛けていましたが、それらの事業からは撤退し、2001年からクロール・アルカリ事業(苛性ソーダ、塩素、水素などの製造)に注力しています。2000年から?東ソーが資本参加し、2015年に87.97%まで保有割合を増やしました。

無借金。

会長兼社長はTAKAHIRO MACHIBA氏、元東ソーの人が務めています。

業績は順調に見えますが、SimplyWallSTだと+361.8% overvalue評価になっています。PBR1.x倍まで買われているので、割安放置という株ではない感じです。

http://www.mvc.com.ph/products_lists/

Japan’s Tosoh Corp firms up control of Mabuhay Vinyl (2015/9/15)

参考 日系企業が出資しているPSE上場会社一覧

EURO (Euro-Med Laboratories Phil., Inc.) 医薬品、ヤップグループ

ユーロメッド・ラボラトリーズは、製薬会社で、非経口の消毒薬などの化学薬品を製造、販売しています。また子会社で人工透析センターのHemotek、レストランのCafeFranceを運営しています。

Euro-MedのWebサイト より。瓶の化学薬品系の商品が多い感じ

ヤップグループの会社で、大株主はU.S. Automotive Co. Inc.です。

参考 ヤップグループ(エミリオ)#EURO

2020年以降、コロナの影響か業績も株価も落ちこんでいます。

CIP (Chemical Industries of the Philippines, Inc.) 不動産、ユニオイル

以前は化学薬品を扱っていましたが事業停止し、現在は不動産賃貸事業を行っているようです。

2020年にユニオイル(Unioil)グループに買収され、裏口上場に利用されそうな雰囲気でした。Lavish Sources Limited、Quantumlink Realty Corporation、Citiworld Properties & Development Corporation、Exquadra Inc.という大株主がいますが、まとめてユニオイルグループの関連会社のようです。

Unioil group taking over CIP (2020/2/12)

2022年に会社の目的が投資、不動産に変更されました。

会長は(Paul) Chi Thing Co氏で、ユニオイル創業者らしいです。CEOは娘のJanice Co Roxas-Chua氏です。

Family Relationship
Janice Co Roxas-Chua and Eugenius Kevin Co are the children of Chi Thing Co and Sally Lim Co.

17-A 2022

ユニオイルは私はよく知らないのですが、フィリピンで5~6位ぐらいのガソリンスタンドの会社を経営している会社らしいです。

What are the biggest fuel companies in the Philippines? (2019/11/30)

あと、2023年に強制上場廃止になった会社にUnioil Resourcesという名前の会社があるのですが、これは別物?

CROWN (Crown Asia Chemicals Corporation) PVC

クラウン・アジア・ケミカルズは、PVCパイプなどのPVC樹脂製品を製造販売しています。

時価総額9億ペソで、化学セクターで一番の小型株です。割安な感じがしてたのですが、SimplyWallSTでは+43.7%割高判定になっています(2023/8現在)。

参考 [CROWN] 小さいことはよいこと

以上、馴染みのなかった銘柄もあった化学セクターの銘柄について調べてみました。

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