SMEボード

PSEのセクター分類でSMEボードの銘柄について調べてみました。

SMEボード(Small, Medium & Emerging Board)とはフィリピン証券取引所の上場区分の一つで、通常のメインボードより上場基準が緩くなっており、比較的小さな会社でも上場しやすくなっています。

表. メインボードとSMEボードの上場要件の違い

メインボードSMEボード
会社の営業年数同じ事業を3年以上2年以上
利益直近3年間の累計純利益が75Mペソ、
かつ、直近の会計年度の純利益が50Mペソ。
直近3年間の累計EBITDAが15Mペソ、
または、直近3年間の累計営業利益または売上が150Mかつ営業利益または売上成長率が20%以上
株主資本500Mペソ25Mペソ
株主数1000人200人
PSE IPO Listing Requirements 浮動株比率20%、取締役の人数などの要件は同じ

銘柄一覧

SMEボードの銘柄は以下があります。

SMEボード銘柄一覧(2023/7末時点)

ざっと調べてみました。

MM (MerryMart Consumer Corp.) スーパー

メリーマートは新興のスーパーマーケットです。マンイナサル創業者エドガー・シア(Edgar J. Sia II)氏が、会長兼CEOをつとめています。なんとなくオシャレなイメージがあります。店舗、売上は急拡大しています。

同業のMRSGがPBR0.5倍に対して、MMはPBR3.8倍というけっこう人気銘柄になっています。

2020年6月15日上場。私はまだフィリピン株をはじめてなかったので直接見てはいませんが、3日連続ストップ高の伝説のIPO銘柄だったようです。

参考 ジョリビーグループ

Zumi Life – Merry Mart メリーマート(MM)が気になる今日この頃

CTS (CTS Global Equity Group, Inc.) 証券会社

CTSグローバルはCOL系の証券会社で、フィリピン国内およびアメリカ、中国、香港、日本などでも売買を行っています。

トップ、大株主はCOLと同じで、Edward K. Lee氏が会長、Alexander C. Yuが副会長をつとめています。

参考 その他金融セクター#CTS

HTI (Haus Talk, Inc.) 不動産

ハウストークは不動産デベロッパーです。マニラ首都圏やラグーナ、リザール地方(マニラの南、東)で住宅を建築、販売しています。Madlambayanファミリーが経営しています。

2022年1月17日上場。

SimplyWallSTだと-56.9%アンダーバリューになっています。小粒な銘柄ながら過去のパフォーマンスはよく財務状況も悪くないからでしょうか?

LPC (LFM Properties Corporation) 不動産

LFMプロパティーは、不動産会社です。食品会社リバティ・フラワー・ミルズの子会社で、by way of introduction形式で2022年11月9日上場しました。

マカティのLiberty Plaza Building、Liberty Center Building、他にオルティガスの土地、コンドミニアムを保有しています。

上場時は大暴騰しましたがその後はヨコヨコジリ下げですが、未だPBR4.5の高値水準でしらばらく手出し無用な感じです。60%の現物配当を予定して、権利確定~割当の期間に、もしかしたら需給で祭りになる可能性も?

参考 食品セクター(中堅以降)#LFM

BALAI (Balai Ni Fruitas Inc.) 食品

バライ・ニ・フルータスはブコジュースやパンデサルなどをジューススタンドや店舗で販売しています。証券シンボルはBNFではなくBALAI。2022年6月30日上場で、FRUITの子会社です。売上、利益とも急速に伸ばしています。

参考 [BALAI] バライ・ニ・フルータス

MFIN (Makati Finance Corporation) 金融

マカテイ・ファイナンスは医療従事者、中小企業、オートバイ向けなどをメインに融資事業を行っています。

株価は長年閑散ヨコヨコ。PERで見るとかなり割高にも見えます。毎年現金配当の他に株券配当を行っているようです。

参考 その他金融セクター#MFIN

X (Xurpas Inc.) ソフトウェア開発

証券シンボルX一文字のザーパスはIT企業です。企業向け、モバイル向けなどのソフトウェア開発を行っています。

コロナ以降、売上が低迷しているようで、利益も赤字が続いています。

セグメント情報では売上は企業向け(enterprise service)が大きいようですが、コストの方が大きく赤字です。

Annual Report 2022 → Xurpas Inc. and Subsidiaries – 2022 Conso Audited Financial Statements.pdf P79

あと、少額ですが資産に仮想通貨(cryptocurrencies)が入っています。2022年末で1300万ペソ相当のBTC、ETH、USDCを保有しているようです。他に資産計上されたないODXトークンというのを保有しているそうで、これはODX Platformというのを開発していた関係でもらったもの?のようです。

IDC (Italpinas Development Corporation) 不動産

イタリピナス・デベロップメントは不動産デベロッパーです。手掛けている物件は欧州風のおしゃれな感じのデザインです。Primavera City(カガヤンデオロ)、Miramonti(バタンガス)などのコンドミニアムを建設中です。

https://italpinas.com/projects/

会長兼大株主(の一人)はイタリア人で建築デザイナーのロモロ・ナティ(Romolo Nati)氏です。

Wikipedia – Romolo Nati

業績的には数多くの不動産デベロッパーがある中、普通な感じでしょうか。着実に利益は出てますが急成長というわけでもなく配当もなし。

KPPI (Kepwealth Property Phils., Inc.) 不動産

ケップウェルス・プロパティーズは不動産会社です。セブのKepwealth Centerなどのオフィスビルの賃貸が主要ビジネスです。

大株主には3つのファミリーがいます。

https://www.kepwealth.com/group-corporate-and-shareholdings-structure/

時価総額300Mに対して、現金及び同等物が106M、短期金融資産が237Mあります。有利子負債はゼロ。

Annual Report 2022 → AFS 2022.pdf P10

短期金融資産(financial assets at fair value…)の中身はChina BankとSun Lifeの投資信託のようです。

Annual Report 2022 → AFS 2022.pdf P40

時価総額(300M) < 現金(106M) + 短期金融資産(237M) で、ここも準ネガティブEV銘柄のようです。

ネガティブEV銘柄

なお、長期のInvestment propreteis 385Mの中身は、ほぼCondominium Units and Parking Slots(AFS 2020.pdf P44)になっています。

ケッペルグループ?

ケッペルの名前を関するPSE上場会社にKEP(Keppel Philippines Properties)とKPH(Keppel Philippines Holdings)があって、両方の上場会社の大株主にKepwealth. incがいるのですが、どうもここ(Kepwealth Property Phils., Inc.)とは別の会社のようです。(長期資産にこれら上場会社の株が入ってない)

参考 持株会社(中堅以降)#KPH

Financial Adviser: 5 Things to Know About the IPO of Kepwealth Property Philippines (2019/8/6)

もともとはシンガポールのケッペルグループだったようですが、2017年にEuro Capitalに売却というニュースがありました。

Singapore’s Keppel Corp Units Sell Kepwealth Property Phils For PHP793.6 Mln (2017/10/27)

以上、SMEボードの銘柄についてざっと調べてみました。

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